人は手に入れることばかり考えてしまう生き物です。と急に何を言い出すかと思った方もいるかもしれませんが(笑)人は手に入れることで欲求を満たそうとします。ただ手に入れることばかりに目を向けると、結局はどこまでもきりがありません。何故なら手に入れることで本当の満足は得られないからです。

バナルの倉庫(店)にやってくるモノたちはみんな最初は汚れていたり傷が入っていたりと、新品のモノとは違って綺麗ではありません。でもその汚れや傷を見ていると「お疲れさま！」と言いたくなる。そのモノたちはそれぞれの場所でそれぞれの使命を全うしてきたからだ。椅子なら人間を支える仕事をずっとしてきたわけで、電気なら人などを明るく照らす仕事をずっとしてきた。毎日毎日ただひたすらそれだけをやって来たのだと思うと尊敬をする。

わたしは旅が好きです。時に海外旅行が好きで、今まで20ヶ国34地域を旅してきました。2010年には世界一周一人旅をし様々な経験をしてきました。旅の何が好きかと言うと、どこへ行っても初めて見る景色、初めて嗅ぐ匂い、初めて食べる味、初めて聞く言葉、初めて話す人、初めて感じる感覚などなど、様々な初めてに出会えるからです。その初めてにいつも感動し、それが刺激的で楽しいのです。

リサイクルショップと言えば一度人の手を離れた、言ってみれば前の持ち主が不要になったモノが売られている場所。行き場を失ったモノたちがたくさん集う場所でもあります。そんな風にとらえれば、とてもネガティブなイメージになってしまいますが、そのモノたちはもう活躍できないかと言えば、全くそうではありません。